上場株式等を信託財産とする家族信託を設定したいと考えている人とは、どのような方なのでしょうか。一例をご紹介します。

□ 自分の財産の棚卸をしてみたら、大半が上場株等の有価証券だった。

□ この会社の株には思い入れがあり、安い時に買ったので、値上がりしている。今売ると売却益が出て税金分が源泉徴収されるので(特別口座)、必要がなければ特に売りたくはない。

□ こちらの株は、配当を期待している株である。年金がメインの今の生活環境からすると大きな収入源になっている。

□ 別の会社の株は、配当は期待していないが、株主優待が充実しており、毎年の株主優待券の発行を楽しみにしている。

□ 今のところ、株式等の保有に問題はないが、今後高齢化やそれに伴う認知症などで、判断力が衰えることも想定される。少なくとも、自分が生きている間は、株式等をしっかり保有して、年金と配当による生活を安定させたい。

□ しかし将来株価が著しく値下がりした又はその恐れがある場合には、保有する株式等を売却したいが、その時に自分に判断力があるかが不安である。

□ 将来、自分や配偶者が高齢で体が不自由になる、又は認知症が問題になった場合には、設備の充実した高齢者施設に入りたいと考えている。その場合には、保有する株式等を売却してその資金に充てて欲しい。

□ 高齢や認知症で判断力が衰えた自分をサポートしてくれる制度として成年後見制度があり、自分にまだ判断力がある場合に契約できるサポート制度として任意後見制度があることは知っている。

□ どちらの場合でも、後見が開始されるときには、自分のすべての財産を後見人に引き渡さなければならない。自宅や賃貸アパート等の不動産や銀行預金等はもちろん、上場株式等の有価証券については、売却して現金化した上で、成年後見人に引き渡さなければならないので、上場株式等のまま保有して、配当を受け取れなくなるのが、残念である。

Follow me!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


PAGE TOP